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Value of determination【うみねこのなく頃に カノジェシ中心のジョウシャノ】

譲治と紗音がカノジェシを心配してるお話です(^^;。
そのせいで嘉音君も朱志香も全然でてこないのですが
ずっと書きたいと思っていたお話だったりします。

年末時間ができたので原稿に費やしたので何とかかけました。
実はカノジェシはこれの前に書いてたのを一本落としたせいで
年内の更新は半分諦めてたので無事あげられて良かったです(^^)

****** ▼ 追記記事 ▼ ******








その日の譲治の六軒島の来訪は予定外のものだった。


・・・秀吉の代理で神奈川の取引先に行った帰りに
大学の友人と待ち合わせをしていたのだが、その友人は運悪く体調不良。
結局一日余ってしまった滞在日数を理由に
譲治は飛行機で乗り継いで六軒島へやってきたのだ。

二週間後の親族会議より一足早い譲治の来訪を
朱志香は譲治の予想以上に大歓迎をしてくれた。
蔵臼おじさんが取引先との会合で不在だったのは残念だったけれど
夏妃おばさんともお茶会が出来た。
まだ生々しい話題と無縁でいられている譲治にとっては
従兄弟は勿論、叔父叔母との交流も和やかで楽しいものだ。
そしてそれ以上に、久しぶりの心に決めた女性との時間は心躍るもので…。

夏妃とのお茶会の後、
ゲストハウスに通された譲治は
今は紗音の休憩時間を利用して、
2人で暮れようとしている薔薇庭園を見つめていた。





夏の終わりを迎えた右代宮家の薔薇庭園は
秋に向けて綺麗な色の小さなつぼみがゆっくりと綻び始めていた。

大小さまざまな色鮮やかな薔薇の蕾たちは
そう遠くないうちに鮮やかな秋の薔薇を開かせるのだろう。
その様を譲治は紗音と並んで優しい瞳で見つめていた。

「綺麗だね。後半月もしたら皆綺麗に花開いてるんだろうなあ。
親族会議の日が、今から楽しみだよ。」
「そうですね。毎年親族会議の日は褒めてもらえるのがやっぱり嬉しいです。
特に今年は、嘉音君が一生懸命薔薇園の面倒を見てましたから…
出来たら一杯褒めてもらえたら嬉しいなって思います。」
目を細めてそういう紗音の優しい言葉に誘われて庭園を見回すと
果たしてそこには言葉通り嘉音の姿があった。
鋏を手に出過ぎた芽やダメになった枝を間引く為に
真剣な様子で庭園を見て回っている。

「ホントだ。嘉音君、僕や紗代が来てるのにも気付いてないみたいだね。」
その言葉に紗音はこっくりと頷いた。

そう、一人で薔薇庭園の手入れをしている時の嘉音はいつもこんな風情だ。
元々、懸命に集中して仕事をこなす方だけれど特に、ここは・・・
・・・それが紗音には、どうしてももどかしくて切ない。

少し寂しげな色を浮かべた瞳に気付いて、譲治が紗音を気遣わしげに覗き込むと
紗音はその目を見ながら、少しだけ悲しげにつぶやいた。

「・・・・・・ねえ、譲治さん、知ってますか?



 ・・・・・・・・・お嬢様は六軒島で一番、この薔薇庭園が好きなんですよ。」





Value of determination






「一年前に、私が嘉音君に言ったんです。お嬢様はこの薔薇庭園が一番好きだって。」


ぽつりぽつりと・・・紗音が言葉をこぼす。
使用人の紗音としてではなく、
―――――――朱志香の友人の紗代として。
―――――――嘉音の姉の、紗代として。

「・・・それから暫くして、嘉音君はこの薔薇庭園に良くいるようになりました。
仕事の手が空くと、ここにきて、良く薔薇をみてくれてます。
だから嘉音君は薔薇庭園が大事なのねって、そう言った事があるんです。
そしたら嘉音君、すっごく嫌な顔してこういいました。
僕は家具だから、仕事をこなしてるだけで薔薇庭園に特別な感情なんてないって。
―――――――でもそれならどうして、ここにいる嘉音君は・・・・・・」


―――――――こんなに周りが見えない位、懸命に仕事をしているんでしょう?

・・・繋ぎたい言葉は切なすぎて、紗音は結局寂しげに譲治を見上げた。
なんとなく譲治には、紗音の感じている寂しさの訳がわかる気がした・・・。

先日の朱志香の文化祭の気の毒な顛末は、
紗音を通して譲治の耳にも入っていた。
使用人の中でも紗音が一番可愛がってる嘉音と、
譲治の大事な従兄弟の一人である朱志香の件は、
2人にとっても共通の心配事だったから。

・・・自分を家具と呼ぶ少年は、いつだって自らの感情を否定する。
・・・それでも・・・

――――――愚直に、懸命に、薔薇を剪定する少年の様子は遠目からみても怖い位真剣で
      そこに心がないなんて、譲治にだってとても思えなかった。

だからきっと紗音は切なくて仕方ないのだろう・・・。
自分が弟のように可愛がっている少年は、
こんな形でしか本当の気持を表せないような気がして・・・
・・・そしてそんな形でさえ、気持を表す事を認めようともしない事が悲しくて・・・

・・・それでも譲治には、少年のそんな頑なさが本当は嫌いではなかった。


「・・・・・・いいんだよ、紗代。今はこれで・・・。」

ぽつりと、譲治が本音をこぼす。
その言葉に紗音は驚いて顔をあげた。
譲治は不思議そうに見上げる紗音ごしに夕焼の薔薇庭園を見る。
茜色に染まる美しい広大な庭園。
その美しさが、譲治の言葉に、確かな自信を与えてくれた。

「僕はね紗代。・・・ほんの少し、嘉音君の気持がわかるような気がするんだ。
 誰かと一緒に幸せになる事を望むのは、
 何があっても2人分の幸せを諦めない強い覚悟を持つ事なんだ。
 それはとてもとても重い決意が居ることで
 だからそんなに軽く超えちゃだめなんだよ。」

・・・わかってあげてほしかった。
誰もが皆、怖いからという理由だけでためらう訳ではないという事を。

「僕だって、君に想いを告げるまでずっと怖かった。
 母さんを説得できるのかとか、
 本当に僕なんかが紗代を幸せに出来るのかとか・・・ずっとね。
 それを超えたから、僕は君の隣にいる。
 だからもう、母さんとも親族皆とも、君の事で向き合う事は怖くなんてないんだ。
 だから大事なんだよ。悩む事も、苦しむ事も、ためらう事もね。
 相手が大事だからこそ、きっとためらうんだ。幸せになってほしい人だから。
 ――――――――自分がその人を、必ず幸せにする覚悟を固める為にもね。」

紗音の頬が夕焼をうけて真っ赤に染まる。
・・・その赤は決して、夕焼の色だけの色ではなくて・・・

「・・・・・・そう、なんですか?」

・・・恥ずかしそうにうつむいた紗音がやっとのことでこぼした言葉に
譲治は力強く頷いて見せた。

「うん、僕はそう思ってる。
 だから、嘉音君も朱志香ちゃんも、頑張ってほしい。
 大丈夫だよ。想いはきっとちゃんと通じてる。
 半年前に僕は朱志香ちゃんに聞いたんだ。」

そう、あの時、従兄弟の少女ははにかみながら言ったのだ。
今紗音と一緒にいるこの場所で、同じように剪定をしてる少年を見つめながら・・・

「朱志香ちゃんが薔薇園を好きなのはね。
 嘉音君が大事にお世話をしているからなんだって。
 嘉音君が、大切に育ててる薔薇はちゃんと朱志香ちゃんの心に届いてる。
 だからきっと大丈夫。
 お互いがお互いを大切に思っていればきっといつか伝わるよ。
 僕と紗代の気持がちゃんと伝わったみたいにさ。」

・・・目の前にあるのは
色とりどりのオールドローズ、アスピリンローズ、ラディアント・パフューム・・・・・・
きっと二週間後にここを訪れた際は本当に美しく咲き誇っている事だろう。
まだ開いていない薔薇の蕾は、未知数だからこそ明日への綺麗な夢を運んでくれる。

・・・きっと、花は、咲く。
・・・だからきっと、思いも届くのだ。

紗音は希望を込めて薔薇園で作業を続ける嘉音を見つめた。
寡黙な少年はまだ2人に気付くことなく肥料を土に与え始めた。
その横顔が、酷く優しい。
――――――――――そう、本当は少年は優しいのだ。
彼女だって、良く知っている。
いつだって嘉音は、紗音が辛い目に会った時に、
怒れない彼女の変わりに自分の事のように憤ってくれていたのだから―――――。

「・・・そう、ですね。きっと届きますよね。」
「うん。そうしたらいつか皆でダブルデートがしたいよね。」


―――――――――――― だからどうか。
―――――――――――― 一日も早く、そんな幸せな未来がやってきますように。




(FIN)

EP2の「こんなもの・・・薔薇の手入れにも使えない・・・」の
嘉音君の台詞を始めてみた時に浮かんだ妄想です。
ずっと書きたいなあと思ってたのでかけて満足しました(^^)
実は最初に浮かんだうみねこネタだったりします。
そういう意味でも書けてよかったなあと思います(^^)。

この時間軸だと文化祭が9月頭か上旬なので
設定的に無理があるなあとおもいつつ
薔薇が蕾じゃないとだめなので何とか無理やり特攻してみました。(苦笑)。
・・・多分時間軸とか考えると朱志香の学校は
9月末に文化祭してるような気がするんですが・・・
結構忙しそうですよね。出しものとか考えるの。
夏休みとかも学校いって頑張ってたのかなあと思うと
なんか一生懸命で可愛いなあと思います(^^)

因みにEP2の「これで満足か!ベアトリーチェ!!」は
むしろベアト様より私の方が満足してもだえまくってました(爆)。
お姫様と騎士設定は大好きなので
EP4で随分強くなっちゃった朱志香ですが
出来たら嘉音君に守り抜いてもらえる日がくるといいなあと思います。
まあ朱志香だと性格上嘉音君を守るためにも共闘したがりそうですが(笑)。
お互いを心配してお互い下がってろって言いあってるのとかも
可愛いかもしれないなあvvほくほく。

明日はアニメイトにEP6買いに行きます♪
今からホントに楽しみです♪わくわく♪
EP5もやってないので早く明日になってほしいですvv

テーマ:うみねこのなく頃に - ジャンル:アニメ・コミック

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