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Bride's father syndrome【うみねこのなく頃に・嘉音v朱志香前提の蔵臼話】

うみねこの親世代で一番好きなのは蔵臼だったりします(笑)。
ちょっと切ない父親の気持を書いてみたいな~と(笑)。

…最近うみねこばっかり書いててすみません(汗)。
なんか脳内が最近カノジェシばっかりなもので…。
…昔から、幸せになれそうもないネガディブ思考の子を
完璧じゃないけどポジティブ思考の人間が
頑張って幸せにしようとするっていう設定が大好きなんだよね…。




****** ▼ 追記記事 ▼ ******






蔵臼は普段より遅めの朝食をとりながら優雅な時間に浸っていた。

本日は取引先との会談がある予定だったが
先方が突然体調を崩したためにお流れになったのだ。
その為ゆったりとした朝の時間を過ごせるのが少し嬉しかった。
目の前には、時間が違う為、
なかなか普段は一緒に朝食をとる事が出来ない一人娘の姿。
…トーストをはぐはぐと頬張る姿はあまり行儀は良くないものの
親ばかかもしれないけれど、明るくて元気な表情はとても愛らしい。
…朱志香は現在17。
母譲りのウェーブのかかった華やかな髪に飾られた愛娘は
花の盛りを迎える間際だけあって、とてもかわいらしかった。

…たまには娘と朝食をとるのも良いものだと思っていると
朱志香の脇にティーポットをもった使用人がやってきた。

「お嬢様、よろしければ紅茶をおつぎしますが…。」
「!!あ、うん。嘉音君。じゃあ、お願いしてもいい?」

突然、表情をぱっと明るくした朱志香が嬉しそうにティーカップを捧げると
嘉音は、無表情のままそのカップを手に取った。
瞬間、朱志香が突然ぱっと赤くなる。
…蔵臼の場所からは良く見えないが、
なんとなく、意識した男の子に手が触れた時に女の子がする反応のように見えた。
その後、嘉音から何事もなかったように手渡されたカップを
朱志香は少し照れた顔で、でも、嬉しそうに受け取った。

「ありがと。嘉音君。」
「いえ、何かございましたらなんなりとお申し付けください。」

「…………。」

やたら嬉しそうな愛娘と、無表情な少年の姿は
蔵臼の目には非常に面白くないものだった。








…だからなんとなく、それから二人の姿は目につく事が多くなった。

熱をあげているのは、多分、朱志香。
それでも、あの真面目でお役目大事の嘉音が、
むしろ不自然過ぎるほどはっきりとした壁を時折作る事がむしろ気になった。
…父親の視線では、冷静を保てない理由をどうしても勘ぐってしまうのだ。








数ヵ月後の朱志香の誕生日。
選んだ贈り物はシフォンのドレスだった。
かなり自信のあったプレゼントだったのだが
包装紙をあけたとたんに、朱志香は困ったように眉を潜めた。

「うわ、父さん。随分乙女チックなの買ったなあ…。絶対、似合わねーと思うぜ。」
「何を言う。朱志香ももう年頃なんだしこれ位何着かはあったほうがいいだろう。
 父さんは似合うと思うぞ。紗音、君だって、そう思うだろう?」
なんとなく、朱志香と仲の良い紗音の後押しがあれば
娘も自信を持つと思って水を向けてみた。
すると紗音はにっこり笑って、そうしてなぜか隣にも水を向けたのだ。
「はい、お嬢様はお綺麗だから絶対お似合いですよ。嘉音君だってそう思うよね?」
その言葉に、水を向けられた嘉音は、一瞬瞳に戸惑いを浮かべたものの
何度か、朱志香とドレスを見比べた後に、真顔で頷いて見せた。
「・・・・・・はい。きっと、とてもお似合いだと思います。」
「!!ホントっ!?あ、じゃあ、今すぐ着てみるぜ!!父さん、ホントにありがとね!!
えへへ、紗音、ちょっとアクセサリとか一緒に見繕ってくれよ♪」

…にこにこ笑いながら紗音と部屋に戻る娘の背中がなんとなく微妙に悲しい。
思わず嘉音を横目でにらむと
当の本人は無表情のまま礼儀正しく目礼を返してくるのが何故か余計面白くなかった。


・・・私より前にこの雰囲気に気付いていた夏妃は
朱志香のこの恋を、右代宮家の後継娘に相応しくないと困っている。
確かに朱志香は右代宮総領家の一人娘。
末は朱志香と添い遂げる男性がこの家を継ぐ以上
使用人の嘉音はどう見たって相応しくないだろう。
…だけど、多分、この面白くなさは、誰が相手でも変わらないもの…。

…娘が最後に、私の花嫁になるといってくれた日はいつだろう…。

記憶の限りでは最後は九つの頃。
取引先での会合が遅くなるたびに、帰宅が翌日になる私の手を握って
「そうしたらずっと父さんと一緒にいられるよね。」とにっこり笑って言ってくれた。
他愛のない、絶対かなわない幼い日の約束。
――――――――多分、娘は覚えていない約束。
――――――――私だって、本気にはしていなかったあどけない約束。

「ねえ、父さん?どうしたの?」

ふと気付くと、先のドレスをきた朱志香が不思議そうに自分を見上げていた。
目の前には白とピンクのレースであしらったかわいらしいドレスをまとった愛娘。
髪に飾ったヘッドコサージュは白とピンクの薔薇。
多分、紗音の見立てだろうそれは、鮮やかに朱志香を彩っていた。

「いや、良く似合っている。私の見立て通りだな。」
「うーーー。流石にこんだけ少女趣味なものを似合ってるって言われるとこそばゆいぜ。」

照れたように微笑んだ娘は私に笑いかけた後に、嬉しそうに使用人達に駆け寄った。
…紗音と、その隣にたつ嘉音の所に。
紗音はあまりしゃべらず、微笑みながらただ静かにそこに控えていた。
その様子から、朱志香が嘉音としゃべりやすいように
そこにいるのだという事がなんとなくわかった。
娘の視線は、まっすぐに嘉音にそそがれていて
一生懸命に照れた声でしゃべり続ける朱志香を、嘉音は寡黙ながらも褒めてくれていた。

なんとなく、娘の頭を飾るヘッドコサージュから
白いヴェールが見えた気がして思わず瞼を擦った。
傍に衣擦れの気配がする。
横を向くと、肩の横にいつもの困った顔の夏妃が控えていた。

「あなた、どうかしましたか?」
「・・・いや、なんとなく、もう大きくなってしまったのだと思ってな・・・。
小さな頃はずっと、私達だけの、朱志香だったのにな…。」
夏妃が困ったようにため息をつく。
…夏妃ならずとも、私もこの縁は頂けないと思う。
それでも、やっぱり例えどんな良縁でも、
私はきっと素直に喜ぶ事は出来ないのだろうと思った。
ふと、嫁いできた日の妻を思い出す。
……今と同様に上品で、息を呑むほどに美しい少女だった。
彼女の父親も、今の私と同じ気持ちだったのだろうか。
それなら今の私は、彼女の父親の意に沿う夫で居られているのだろうか・・・。

「君にはいつも、苦労ばかりかけてすまないな。」
「……いえ、娘の為にする苦労は、苦労ではありませんわ。
それに貴方の為にする苦労も。貴方は、わかってくれていますもの…。」
見上げる夏妃の横顔は、あの日よりは確かに老けた。私もあの日より、遥かに…。
それは一緒に歩いてきた時間そのものでもあった。

「君ばかり、嫌われ者を買って出る事はない。
…私も、気付いた以上は注意をするようにするから。」
…幸せそうに微笑む娘と寡黙な少年を見つめながら、夫婦で少し寂しげに笑う。

「・・・右代宮を継げる立派な青年と添い遂げる事が、朱志香の幸せなのだから…。」

自分自身を納得させるようにつぶやく。
夏妃も後押しするように、ゆっくりと頷いてくれた。

…きっと朱志香はこの親の愛を、絶対に喜ばないのだろう。
 親でさえも、自分達が正しいと胸を張る事はできないのだから。

…それでも…恋はいつか消える。生活だけは、何時だって目の前にある。

不甲斐ない私は、偉大な祖父の影に怯え、確かに祖父の財を少しばかり潰してしまった
少しずつ、少しずつ、落陽していく右代宮。
…そのそしりを、愛する娘には絶対に味わわせたくはなかった。

出来れば娘には苦労のない幸せな人生を。
いつまでも子供のように幸せな苦労のない笑顔を…。


…けれど、少年の前で匂い立つように愛らしく笑う娘の姿が
やはり、どこか悲しかった…。





(FIN)

娘がひとつ屋根の下で恋愛真っ最中なのを見守る
パパリンの心境は非常に複雑なような気がします(笑)。
普通の親は過程は見ないで済むのに
どうしてこう甘酸っぱい過程まで見守らなきゃならんだと思うと
しみじみ蔵臼可哀想すぎます(笑)
そんな事を思いながら切ないパパリンの心境を綴ってみました(笑)

…なんとなく蔵臼パパリンは、最初は難癖付けそうだけど、
2人がちゃんと両思いになれたら朱志香の恋を応援してくれそうな気がします。
EP4とかみてると蔵臼は朱志香に何か甘そうだ(笑)。

EP3から蔵臼は大好きなキャラだったのですが
EP4で余計好きになりました。
EP1の夏妃さんも大好きなので長男親子はすごく好きだったりします(笑)。
EP3の黄金郷で、絵羽おばさんと手を取り合って
譲治君と朱志香の交際を嫌がる親ばか夏妃さんと絵羽おばさんは可愛すぎでした(笑)。

EP4までしかやってないので長男親子の設定に矛盾があったらすみません。
冬コミ発売のEP6は予約してるので今からすっごく楽しみにしてます♪

テーマ:うみねこのなく頃に - ジャンル:アニメ・コミック

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